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2024年9月の記事一覧

博物館との連携事業「高等部 職業B」漆のワークショップ「カフェテーブル」実施

 本事業は、会津若松市で開催される「あいづまちなかアートプロジェクト」との関連事業として行われました。講師に、上越教育大学准教授 伊藤将和様、NPO法人はるなか副理事長・漆部会長、塗師 吉田 徹様、NPO法人はるなか理事・漆部会員、塗師 小松愛実様、NPO法人はるなか漆部会員、蒔絵師 照井克弘様、漆工よしだ、塗師 矢吹安里紗様、会津若松市教育委員会文化課 橋本 崚様、福島県立博物館 川延安直様、西尾祥子様、小林めぐみ様をゲストティーチャーとしてお迎えし、「漆カフェテーブル制作」のワークショップを行いました。

 本事業「カフェテーブル」ワークショップは、これまでの博物館連携事業において生徒が学んできた「会津型」の技法に加えて、会津伝統工芸の一つである「漆塗り」を組み合わせたカフェテーブルの制作に木工班の生徒が取り組みます。このカフェテーブルは、TSUTAYA BOOKSTORE AIZU様(門田町黒岩大坪21)の御協力をいただきながら、店舗内の3つのテーブルの天板に会津支援学校高等部木工班の生徒が「会津型&漆塗り」を9月4日、11日、18日の計3回のカリキュラムで施工する計画です。

 第1回では、かつて喜多方から東北一円に売られていた「会津型」についての歴史や喜多方市の染型紙が「福島県指定重要有形民俗文化財」であることなど説明をいただきました。型彫りでは洗練された多様なデザインを各々が選び、デザインカッターで渋紙に刻んでいく工程を集中して行いました。天板は直径1m程あり3枚すべてにそれぞれの会津型の紋様を施すため、型抜きのかかる時間は長時間に及びました。指導者側が驚くほど全員が集中して取り組む姿が印象的でした。

 

 

 

 第2回では、木地師の方に制作していただいたカフェテーブルに拭漆を施しました。本物の会津漆で皮膚がかぶれないように腕や頭髪を覆うなど対策しながら皿の木地に漆を塗りました。NPO法人はるなかの職人の方々の手本を見て、アドバイスをいただきながら塗り上げることができました。天板の面積が大きく時間がかかりましたが、最後まで丁寧に塗り漆と拭き漆の工程を無事に終えることができました。

 

 

 

 第3回では、いよいよ仕上げの工程となりました。第2回の工程で塗り上げた天板が、しっかり乾燥された状態をみて、歓声が上がる場面がありました。本物の漆塗りの素晴らしさに生徒一人ひとりが感動していました。そこから会津型の紋様を加飾しました。大きな天板に色鮮やかな会津型の紋様が華やかに彩られて素晴らしい天板となりました。

 

 

 

 このカフェテーブルは、10月4日(金)~10月14日(月)の期間、会津若松市文化センターで開催される「あいづまちなかアートプロジェクト」にて一時的に展示される予定です。さらに、開催期間終了後については、TSUTAYA BOOKSTORE AIZU様にて実際に3つのテーブルが使用されることとなります。ぜひ、足を運んでいただき生徒たちが施工したテーブルに触れながら、伝統工芸漆の質感の素晴らしさを感じていただければと思います。

 

高等部美術 博物館との連携授業 漆のワークショップ③実施

 会津若松市で開催される「あいづまちなかアートプロジェクト」の一環として、高等部2学年の美術において、会津漆を使った豆皿づくりを行いました。夏休みをはさんで全3回の授業計画で、最後の授業が9月6日(金)に行われました。今回も講師に上越教育大学伊藤将和先生、NPO法人はるなか漆器部 吉田 徹様、小松愛実様、矢吹亜里紗様、福島県立博物館 小林めぐみ様、川延安直様、西尾祥子様、会津若松市教育委員会文化課 橋本 崚様にお越しいただきました。

 1回目のワークショップで作った渋紙の「会津型」を、木製の豆皿に貼り付けていただき、職人さんの手本を見た後、生徒はみんな上手に色漆(今回も本物の会津漆)で装飾することができました。絵具とは違う粘り気や色のなじみ方ではありましたが、生徒たちは集中し、こだわりをもって取り組み、どれも素晴らしい仕上がりにすることができました。完成品は会津若松市文化センターに10月4日(金)~14日(月・祝)まで、文化センターで展示されます。是非、ご来場ください。

  

  

 

博物館との連携事業 「高等部 職業B」「会津型ブランディング」実施

 9月5日(木)職業科の中で、自分たちがつくった製品の魅力を伝える手段・方法を学ぶことを目的とした「ブランディング」の学習に取り組みました。現在JR郡山駅構内、こおりやま観光案内所内と併設する「D&DEPARTMENTFUKUSHIMA by KORIYAMACITY」を立ち上げ、共同による「ものづくり」や「まちづくり」など、土地に根差したデザインを提案しているデザイナーの、ヘルベチカデザイン株式会社代表の佐藤哲也様をゲストティーチャーに迎え、ワークショップをしていただきました。会津の伝統工芸である「会津型」を施した、本校の作業製品をいかに地域の方をはじめ、多くの方に知っていただくためには、「どのような取り組みが必要か」についてなど御講話いただきました。ワークショップの中ではオリジナルの「ショップカード」作りに取り組み、生徒一人一人が個性あふれるカードを作り上げていました。自由な表現の中にもしっかり目的意識を持った装飾を施しているのが印象的でした。次回の第2回は10月3日(木)に「看板作り」を行う予定です。生徒たちが考える看板がどのように制作し、販売当日のブースが、どのように装飾されるか楽しみです。

 今後の販売の機会は、本校の文化祭である「パワー祭り」と、会津若松市内JA会津よつば本店様に併設された「まんま~じゃ」内の一角をお借りした「会津支援学校校外販売会」の2回を計画しています。この2回の機会において、本校生が制作した「会津型」作業製品をはじめとした、ぬくもりある全作業製品の販売展示手段・方法をこのワークショップを通して学びながら、よりよい販売会になればと考えています。販売会の際は、皆様の多くの御来場をお待ちしております。